茅葺実習〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜
2017年02月16日

一級建築士の田中です。
先週末は茅マイスター養成講座の最終回、茅葺実習でした。
そう、日本全国が寒気に覆われたあの週末に・・・
場所は大垣市上石津町「かみいしづ緑の村公園」内。吹雪の中を車を走らせて行きました。
公園内の施設には大きなつららもぶら下がってました!
屋根の模型を組んでその上に茅を葺いていくのですが、まずは竹で組んだ下地を 縄でしばっていくところから。
茅葺き屋根だけではありませんが、昔ながらの建物は何一つ無駄な廃棄物が出ないんです。葺き替えをする時、屋根としては使えなくなった茅材自体も立ち枯れした茅を刈って葺いていたり、囲炉裏で燻されていたりするため良質な肥料となります。
下地の竹や縄も全てが自然に還っていくんですね。建てる時のことだけじゃない、壊れる時の事も考えている。本当に頭が下がります。
そして、茅葺職人には欠かせない3つの縄結びを学びました。
おとこ結び(つの結び)、とっくり結び、そしてクルクルポン!
地域により結び方の呼び名もいろいろあるそうですが、この3つが出来れば大丈夫だそう。
まぁ、3つ目のクルクルポンってのは名前がついてないっていう事で私が勝手にそう呼んでます~。
クルクルポンは刈った茅を束ねる時に使っています。束をバラす時にすぐ解け、縄を刃物で切ることがないため何度でも使えます。
おとこ結びは下地の竹同士を縛っていく時に使っています。たるみなくしっかり縛れれば二度と!?解けることがないそう。緩んだり解けちゃうってことは、まだまだ腕を上げられるってことですね!
そしてとっくり結びは竹組に茅を敷いたものを縛り付ける時に使いました。
竹竿を前に皆が並んで反復練習!!
会得したつもりでも、使わないと忘れそうです。
この続きは来週に。
いかがでしたか?
本日は一級建築士 田中のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週木曜日は一級建築士 田中のコーナーです。
明日は一級建築士 安田のお話をご紹介させて頂きます。
☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆