旧三井家下鴨別邸2〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜
2016年12月13日

旧三井家下鴨別邸は大正14年、1925年に参拝時の休息所とするために建設されたそうです。
この主屋は9代当主が隠居の邸宅として木屋町に1880年(明治13年)に建築され1894年(明治27年)まで使われていたものが移築され、主屋の西側に玄関等が増築されるかたちで大正14年に建てられたものだそうです。
今で言うなら100年以上たった古民家です。
建物の説明看板にも書いてあったのですが明治初期に建てられたものを移築しているため内部は思っていたものほど豪華ではなく、看板の言葉を借りるなら簡素な仕上がりになっています。
でも木造3階建てでその3階部分は四方の景色を見渡せる望楼となっていて、送り火や京から見る山々の景色など味わいながら色々と楽しむことが出来ただろうと思いを巡らしていました。
またこの望楼が外観のアクセントとなり、むくり屋根に欄干と装飾され洒落た感じのデザインになっています。
写真300057、写真300058、写真300086
玄関から中に入っていくと右手には天井が高い格天井で造られた応接室が設けられています。
そこからは南の庭が眺められるようになっていて床は絨毯敷で柱は杉柾ですべて造られています。
それから庭に面する窓も主屋の障子のデザインと揃えてつくられています。
玄関棟と主屋は廊下でつながれ間に中庭が設けられています、このデザインは三井の井桁をモチーフにしているのでしょうか?
主屋に入ると南の大きな庭に面する縁側へと進み二間続きの座敷につながります。
その座敷の北側にはまた坪庭が設けられていて日本家屋らしい佇まいをしています。
古民家も同じですが軒を深くして風通しを考えられた間取りは体にも心にもやさしいです。
居心地がいいんでしょうか、そこに座り込み長く話込む人たちもみえました。・・・・・・写真撮れないな~
写真300091、写真300045、写真300015
いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きます。
☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆