お気に入りの場所 〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜
2016年11月22日

ここ2年間で古民家を見たなかで一番お気に入りの部屋の写真です。見た瞬間にここにずっと座っていたい、ここならずっとすくんでいられると直感で感じた場所です。
そこは半屋外的土間空間と中庭の間に設けられた部屋です。
実は大黒柱と梁と束の構造を現しにした大空間で有名な吉島邸の一部です。
その吉島邸は明治40年に建てられたそうです。
その有名な大空間の土間を奥に進んでいくと気持ちの良い半屋外的な土間に出てきます、ここの部分は平屋でつくられて中庭に光が入りやすく建てられています。
そしてこの平屋の屋根は土間部分にも光を取り込むように屋根と屋根の取り合いに明かり窓が設けられていて、この古民家は随所に光を取り入れるように大変工夫されています。
その土間から出入ができる小さな部屋はスケール感といい、外内部の空間のつながりといいすごく居心地が良さそうで気持ちが良い。
そして半屋外的土間の奥にはギャラリーになっていて、そこは最近手が加わえられていますがとてもセンスが良く本来のこの建物の良さも引き出されているようです。
今度で訪れたのは3度目でしたがとてもモダンに見えました。
また母屋の座敷に回った時、晩夏の日が座敷の簾に差した光景は何とも言い難いものに感じました。
いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きます。
☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆