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朱色〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜

2016年11月01日

春日大社を参拝して感じるのは、なんて鮮やかな朱色なんだろう・・・その朱色を近くで見れば見るほど彩度と明度が高いです。
木構造部の柱、梁、たるき等すべてに塗られています。

この場合、壁はすべて白壁で造られ、窓格子は深緑色で塗られています。

個人的にはとても建築塗装としてこれだけ明るい朱色を扱うのはとても難しいです。

しかし、実際に少し離れて全体を見てみると廻りの木々の緑を背に鮮やかに映え、白壁とのコントラストも交えて美しいものです。

ところで、平安神宮、京都御所の承明門、地元では南宮大社など社寺等の多くは朱色で塗られているのでしょうか?今さら、こんな疑問を持つとは本当に勉強不足なのですが、簡単に調べてみることにしました。

呪術的な意味合いが多く、赤は太陽を意味し、血液を連想させるところから生命の源を現し神からのご加護を現す色だそうです。

又、その鮮やかな朱色は太陽と炎を連想して魔除け・邪悪なものから守る色として使われていたそうです。

そして社寺建築に使われているこの伝統的顔料を用いた塗装を「丹(に)塗り」というそうです。

丹とは辞書を引くと赤(赤土)という意味です。

赤色顔料としては水銀を含む鉱物から造られているものは朱、酸化鉄からなるものはベンガラ、鉛から造られるものは鉛丹です。

ですから朱色は水銀が含まれ防虫・防腐効果があり建物を守る目的もあるそうです。

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いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きます。

☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆

 

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