茶室の入り口や天井が低く造られている理由〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜
2016年10月28日

一級建築士の安田です。
「茶室の入り口や天井が低く造られいるのはどうしてか?」
旧造り酒屋の茶室を拝見する機会ありました。
やっぱり、茶室の入り口は狭くて低い、180㎝の小生には非常に窮屈。
しかし、理由がある。
どんなに身分の高い人も茶室に入るときには 入り口で頭を下げ低い姿勢にならないと茶室の中に入れないようにするため。
茶室の中では皆平等という意味も込められていたようです。
また、高い身分の人(武士など)が茶室に入るとき、 刀を差したままだと引っかかって茶室の中に入れないようにするため (刀を持ったまま茶室の中に入ることはできない)とも言われています。
今では考えられない時代背景の理由ですね。
また、水屋部分の天井が粋な仕上げで、店の看板の菰掛けを使用されてます。
古民家らしい「しつらえ」と思いました。
茶室の入り口は狭くて低い
水屋部分の天井仕上げ「菰樽の菰掛け(こもかけ)」 菰掛け:もとは運搬時の樽の破損を防ぐために巻いたが、菰に美麗な絵などを描き、祝宴での鏡抜きに使うことが多い。
いかがでしたか?
本日は一級建築士 安田のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週金曜日は一級建築士 安田のコーナーです。
明日は防除衛生管理業 永嶺のお話をご紹介させて頂きます。
☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆