奈良公園〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜
2016年10月11日

そろそろ奈良へ言ってみたいと思いながら、なかなか行く機会を得ず30年ぶりぐらい経って、やっと訪れることが出来ました。
のんびりとした雰囲気を味わいたいと思いながら歩いていると、案内看板が有りそれを見ると東大寺大仏殿が意外と近いことが分かりました。
そちらの方へ歩いていくと裏通りのせいか人通りも少ない道です、しかし正面に若草山を背景に寺院の瓦屋根と塀、それを囲い込むように緑が生い茂った美しい風景に出合うことが出来ました。
それはよく見慣れた現代建物が予想外に私の視界から外れた瞬間でした。
暫くするとどうやら大仏殿と南大門の中間に出たらしく、急に多くの観光客の往来と鹿の群れの中に入りました。
そのまま人の流れに沿って大仏殿へ行くことにしました。
回廊から大仏殿の正面に立つとやはり建物の規模、敷地の広さなどスケール感の大きさに改めて圧倒されます、又そこから大仏殿までの一直線の参道の幅、距離も壮大な感を掻き立てます。
そして参道の軸正面にシンメトリー(左右対称)の大仏殿が建っています。
大仏殿は間口57.01m、奥行50.48m、高さ48.74mだそうです、(マンションなら15階建て?当然木造です)2度の消失で江戸時代に再建されたのが今
の大仏殿らしいのですが752年の創建時には間口は今の1.5倍近くもあったそうですからびっくりです。
一瞬立ち尽くすとはこのことです
ね。
それから、訪れた数日後に偶然TVのバラエティー番組でここを取り上げていました、訪れたばかりなので興味を持って見ていましたら、案内されている僧侶の方の説明が実におもしろい。
東京の様な街では背景にいっぱい色
々な形の建物が建ち並んでいるので、
そこに在っては見る側にシンメトリーにはなりません。ここのように後ろには大きな空しか有りませんので景色を背にして建物を見るシンメトリーというのはここだけです。
このようなことを言われたんですね
、見方、考え方一つで味わいが違い、
それに狭義的な見方しかしていなかった自分に気が付かされ、なにか目が覚めたような気がしておもしろいですね。
いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きます。
☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆