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古民家・旧家リフォームの古みんか倶楽部 岐阜

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五個荘にて-その3〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜

2016年09月27日

最後に訪れたのは中江準五郎邸です、この邸宅は1933年(昭和8年)今から83年前に築造されたそうです。

この建物に入っていくと案内の方に
三中井百貨店の解説と経緯の説明をして頂きました。

この中江家一族で戦前には中国大陸に20をこえる店舗を経営していたそうです。

ここは奥の蔵に全国の土人形が展示されています、そこを見ながら1階の座敷に移動して座りながら庭を眺めていると普通とは違う事に気が付きます、
一般的に光の良く入る南の方には窓を設けるのですがここは床の間と押入が設けられています、どの様になっているのかと思い西側の縁側に出てみると
床の間の裏(南)側に縁側が続きそのまま東側の縁側に一回り出来るようになっているのです。

庭の真ん中に主座敷が配置され三方、南・東・西に縁側を設けそれに対して庭が配置されています。

庭の真ん中に主座敷を置いて庭とのつ
ながりを強く意識して造られていることが分かります。
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2階へ上り周りをみわたすと南西の角に大きめな窓があります、その窓際に立つと思わず目を奪われます、ここの窓からは集落がけっこう見渡せるのです。

その風景は当時を想わせるに充分な姿を残しています、特に西側は白壁と瓦屋根で出来た風景は資料集かなにかで見たことのある古写真のような景色を造っています。
ところで、この集落に入ってきたとき最初に目についたのは古民家を改装しためん処です、午後3時近くになっていたのですがどうしてもそこに寄ってみたくなり覗いてみると商い中の看板が掛けられていました。

しかし入口廻りには他の看板・案内
はありません、一人で入るのには少し勇気が要る位です。

昔ながらの引戸の板戸を開けながら恐る恐る入ってみますが無言です・・・しきりに声を掛けると「どうぞお好きなところに」・・・中は意外と広いです、靴を脱ぎ上がって庭を見るように座りました。

周りを見渡してみると黒く燻されたような柱・梁に障子戸、そして床にはゴザがひかれ薄暗い感じの部屋です、そこに身を置くとなにかに包みこまれるような感覚で妙に落ち着きます。

昔の住宅はこんな感じだったのかなと当時の空気感を感じ採れたような気がします、そして、ここはどうも200年経った古民家を改装したみたいです。
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ひとしきり味わい満足してそば代を払おうとしてレジを探したのですが有りません、どうしたらいいのかな?立ち尽くしていると・・・
奥からおやじが出てきてそこで手渡しです。

そのおやじも何か一刻そう・・・

これもこだわりか?

でもなんか・・納得しました。

 

 

いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きます。

☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆

 

 

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