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古民家・旧家リフォームの古みんか倶楽部 岐阜

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五個荘にて-その2〜一般社団法人 古みんか倶楽部岐阜〜

2016年09月20日

五箇所の集落について歩き始めて印象的であったのが水路です、白壁と板壁そして屋根で造られた街並みは広幅の水路によって引き締められて映えます。
またこの水路から塀の下を通して屋敷内に引き込みそこに屋根を設けた川戸(かわと)と呼ばれるものを設け生活用水(洗い場等)として利用されていたようで同県の高島市の川端(かばた)と似たようなものです、琵琶湖の湖畔よりかなり陸側の五個荘にも似たような水路が造られているとは思いませんでした。
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外村宇兵衛邸とその分家にあたる外村繁邸を訪ねてみると両家は道を挟んで隣同士です。

外村宇兵衛邸の母屋築造は1860年、今から156年前になります・・・
と言ってもピンとこないので調べてみると桜田門外の変があった年です、えっそんな時代からか・・・

今思い起こしてもそんなに年月が経っている様には思えません。
これが長い年月に培われた木造伝統建築のすごさなのか、柱・梁等で見せる表情はどこからか時間が止まり時を超越した落ち着きのある佇まいを感じさせます。
又、蔵の2階床が厚みのあるけやき板で無垢板7メートルはこえる一本もので敷き並べていたのにはびっくりでした。
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外村宇兵衛家は呉服商で明治時代には全国長者番付に名を連ねるほどの豪商だそうです、隣りの外村繁邸は小説家の外村繁の生家だそうで蔵は資料館になり展示がしてありました、このような歴史のあるところには家訓のようなものがあり先の藤井彦四郎邸しかり、やはりここでも玄関入口先の入った所の壁にかかっていました。

近づいて読み始めてみると・・・・・

近江商人屋敷 外村繁邸に伝わる妻の心得妻女心得條
一、雌鶏暁を告げざること

雌鶏が雄鶏に先んじて朝のときをつげるのは不吉な兆しと言われており、女が男に代わって権力を振るう家は繁栄しないというたとえ
一、お佛供米朝夕欠かさず妻女勤めなり
一、一粒の米粗末にならざること
一、主人下帯わが湯巻類必ず自分にて洗うこと
一、午前中女中に小言いはざること
一、酒燗熱からず温からず妻女勤めなり

 

知らぬ間に後ろにいた管理人さんが笑いながら、ここでよく夫婦喧嘩はじまるんですよ・・・

 

いかがでしたか?
本日は一級建築士 鈴木のお話をご紹介させて頂きました。
古みんか倶楽部岐阜では日替わりで古民家について専門家のお話を掲載致します。
毎週火曜日は一級建築士 鈴木のコーナーです。
明日は棟梁 西川のお話をご紹介させて頂きします。

☆古みんかライター 事務局長 永嶺☆

 

 

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